ドローン鑑定

ドローン鑑定士はパフォーマー(表現者)

テレビ番組を見ていると、ロケ現場で演者自身が手にGOProを持って撮影しているが普通になってますね、この映像はドローンから撮影しているなと誰でもわかる時代になっています。
映画の場合、それをどのように撮影しているのかわからないからすごいのです。それをどのように撮影したかをメーキングシーンでネタばらしするのは大変興味をそそります。
ということで最近、この番組はわざわざドローンスタッフを帯同してるのか?とか、この場所は地元の承諾を得てやってるのか?とか、この映像は別の日に撮影したんじゃないかとか、という目線で見てしまうようになりました。
つまり、GOProもドローンも、技術ノウハウとコストを前提に使われているのであって、番組作成の裏読みは、私の仕事のヒントにもなったりするわけです。
ただ重要なのは見る側の判断ですよね、GOProやドローンの映像が、そのビジュアル的なリアリティ以上に、予算削減下における番組作成リアリティを印象付けてしまうとしらけてしまいます。
そのへん私たち不動産鑑定士の世界は、まだちょっと違います、というか逆にネタばらしありきで依頼者の心を掴みに行きます。
もう全国民がドローンを知っていますが、未だドローンを実際に見たことが無い人がほとんどです。また、多くの人がドローンを農薬散布等のニュースで見たものを想像していて、小型の高性能機をイメージする人は少ないです。
私たちの現場では、物件調査の様子を依頼者が見ています。従来の業務では、デジカメで撮影し、コロコロと幅員や間口を測ったり、ある意味たいしたことをしてないというか、その間、依頼者を待たせて申し訳ないとも思う時間帯でした。
しかし、今はドローン機材をセッティングして飛行させ、その間、モニターに映った空からの映像を見ていただいたり、これから飛んでいく自動航行撮影の経路を見てもらったり、立会者の好奇心次第でそんな雑談が盛り上がる時間帯になりました。
これは私たちの誰もが感じているドローン鑑定アルアルですが、現場で依頼者の心を掴むことができれば、概ねその仕事は順調に完了するだろうと読めるのです。これは非常に大きなことですね。
一般に専門家である○○士がする仕事は、わかりにくく、依頼者にとっては何故こんな料金になるのか?とも思わせるものです。
なので、私たちが何をどうしているかを見せ、依頼者に納得や満足してもらうこと、それはあるべきサービスであって、いよいよ私たちもドローンパフォーマーとして、どれだけの技量をもっているかも大事になってきたと感じます。
資格の上に胡坐をかかない、専門家として誠実に努力することと教えられてきましたが、これを履き違えて自己満足を続けていると、ガラパゴス化して保護されないと存続困難な世界になります。その中で自然発生的に進化し始めたのがドローン鑑定士なのかなと思ったりします。

これからの士業ビジョン

ドローン鑑定を始めてから、損害保険鑑定人資格(3級・専門鑑定人A)と地理情報標準認定資格(初級)を取りました。
何故そういうことになっかたについては、ワラシベ長者的に考えてそうなった訳ですが、それを会員に伝えたところ、理解を得るのは早く、SONPOダービーと名を打って、腐りかけの頭にがんばっていただいた結果、ドローン鑑定会は6名の損保鑑定人を擁する組織になりました。
これによって、もしもの場合、すなわち大災害が生じた場合、損保業界と連携する基盤ができた次第ですが、もしもの場合を考えると、まだまだ社会インフラとしての専門家が足りていません。
例えば、自治体の対応として、ドローン業界と災害発生時における協定を結んだりしていますが、それにより被災地の空撮調査が行われたとして、その空撮成果をどのように判断して、次の何に繋げるかについては、やはり世の中の仕組みとして、弁護士・会計士・不動産鑑定士・司法書士・建築士・土地家屋調査士・税理士・測量士・宅建士等の活動が必要になってくるのです。
私たち不動産鑑定士にとってドローンは、物件を空撮できる機材という観点から、即業務に活用しうる新技術として理解されやすいものですが、それでもその有用性にピンとこない人やドローンは不要と判断をする人も多いです。
ですので、なおさら弁護士・税理士等の世界では、ドローン話を持ちかけてもピンと来てくれないことが多いのですが、被災後においてはそれ特有の法的手続きや税務手続きが生じるのであって、その時に、国・自治体・民間(損保会社、他士業など)の誰がどのように動き、どこにどのような調査資料があって、それをどのように活用しうるのかについては、各士業ともに一定数の専門家が事前に理解しておき、準備しておかなければ対応できないのです。
私としては以上の話で是非ピンと来ていただき、今すぐにでも連絡をいただきたいのですが、まだまだ世の中の反応はそこまで成熟していないと実感しています。
もしかすると私の論旨が逆の流れならわかりやすいのかもしれません、つまり今般の各業界の動きは、職域の拡大を目指していることが多いので、ドローン空撮・損保鑑定・測量などを新たな食いぶちとして案内した方がいいのかもしれません。
ただ、私たちのドローン鑑定は、それらへの鞍換えを目的としたものではなく、あくまでも不動産鑑定を主軸に考えた時、損保やGISの勉強も必要となった訳で、それら広い雑学も身に付けたスペシャリストを実践する者としては、いずれ近い将来、同様の士業による連携や業界間の連携ができる時代が来ると思っています。