2ページ目 | 2013欧州バイク旅3

1日目:プラハの春雨

フランクフルト(ドイツ)→プラハ(チェコ)・534km・曇り~雨~曇り・9~13℃

駅前からタクシーで、バイク屋へ。
どうも移転してたみたいで、インターチェンジ近くの区画整理された新しい街並みの中に新店舗はあった。
今回の相棒には前回EU旅と同じR1200RT号を予約してある。安全第一これなら心配無いというバイクだ。
オーダーしてなかったが、GPSナビが付いてて追加料金は要らないとのこと。ややラッキー。

手続きを進めつつ、驚かされたのは、当日の顧客リストに日本人・中国人の名前がズラズラ。
それも皆、ロングツーリングの予約ばかり!
いや~、間違いなく時代とともに旅の仕方が広がってる。
もはや、ヨーロッパのバイクツーリング程度なら、お手軽感覚なのか?


中国人ライダーの正体は、香港から来たいぶし銀のBMW軍団だった。
それならば理解はできる。
とにかくどこに行っても中国人観光客の多さに驚かされるが、まだまだ中国はそこまで成熟していない。
香港のおっちゃんからタバコをもらい、それをぷかぷかさせながら旅支度は整った。

そして、海外にて初めて、日本人ライダーに会った。
自分よりずいぶん若い3人組。海外は初めて。300ccのレンタルバイク。行き先はとりあえずグルリと。でも雨の予報。。。
無計画にも思えるそれは、北海道の先はここに辿り着くのかと振り返えらせ、そういう若いのが自分の他にも居たのが嬉しい。
ま、先輩風吹かせるつもりはないが、3人であっちだこっちだとやってると危ないので気を付けて。と言い残し、出発した。


しかしまぁ、自分のことに関しては、初日早々から雨男の本領発揮。
知ったつもりのドイツとは一気におさらばし、未体験ゾーンへと気は急ぐが、
雨で着替え、寒さで着替え、、やや神経質な初日は、なかなか思うようなペースにならない。

本当は、いきなり山に入り、世界遺産の静かな町に身を休め、
日常とのギャップ感から旅を始めることが良しであったが、
雨と寒さは簡単に心をヘシ折ってしまい、上道から降りることは無く、そのまま東へ。

そして、チェコへの国境を超える。
下調べ不足。。前にもEUで悩まされた高速道路の年間チケット制。
こんなところでは英語も通じず。結局、バイクにはチケット不要?!との窓口対応。。
何語を話してるのか。。言葉の通じない東洋人が見放された限りは、そのまま走るしかない。


日没の遅いヨーロッパ、未だ明るいうちに雨のプラハに到着。
こりゃ~なかなかの町ですな。雨の萎びた山村泊よりは正解ですな。と宿探し。。
とはいえ、ぜんぶの窓が吹っ飛ばされたビルに警官多数、、、テロか?!
少なからず東欧の国であることを感じる。


身支度して街に出れば、様相は一変、夕暮れの異国情緒が漂う。


街をグルリと散策し、歩き疲れた頃。弦楽器の四重奏がテーブルをまわっているレストランを発見。
この雰囲気で、チェコのビールと御当地の料理!
特にこのやわらかいハムにご満悦。。

ようやく旅モードに入ったというか、前回EU旅の続きの場面にワープしてきたというか。。
雨ながらも、この街を好きになるには充分のプラハの春だった。



 

海外バイク旅のウンチク(その1)

 今回で5回目となる海外バイクツーリング。記念講演でもないが、ちょいとウンチクをたれてみようと思う。
 その1は、日頃皆から聞かれることをQ&Aにて。

Q:宿は予約して行くのか?
A:簡単にネット予約できるようになったのは最近の話。雨や不測の事態でたどり着けないことを考えると事前予約は危険。ましてや想定外の行き先(楽しみ)が無くなるのはイタイ。しかし、ヨーロッパの都市でバイク盗難を避けるため、ガレージ付きのホテルとなると非常に少ないし、高い。よって、私の場合、絶対に行く大都会のみ予約するようになった。確かにネット予約は便利だ。

Q:言葉はどうしてるのか?
A:挨拶と御礼はできるだけ現地語で、その他は英語。なかなか通じなくても、簡単な英単語をひねり出せば通じる。ヨーロッパのショップ店員程度なら、およそ片言の英語程度はできるし、片言同志の方が話は通じやすい。私の英語力は大学受験止まりだけど、何故か一人で行けば不思議と話せる。歳とともに断言するおっさんになったのか、通じやすくなっているようにも思う。そんなこんなで言葉辞典等は持って行かない。

Q:自分でも行けるだろうか?
A:私がやってる先進国での観光ツーリング程度なら、総論として、たいがいの人は行ける。スマホやGPSナビの普及もあって今回は特にそう感じた。でも、ハワイのつもりで行く人は無事帰ってこれるかどうかわからない。バイクの技量については、国内経験に比例して、安全性は高まるのじゃないか。例えば、プラハの街中は、雨に濡れた石畳で、路面電車の鉄軌道があった。この道で周りを気にしつつ走れば、コケて当然の状況。それが嫌なら行けません。
 なお、このテーマは旅の根底に繋がるものでもあるので、後段に続けるとします。