6日目:牛のように生きたい
(地中海)→バルセロナ(スペイン)・4km・晴れ・20℃
今日は、思いっきり、ゆーっくりと二度寝。
カイテキ、カイテキ。
先のウンチクでは触れなかったが、ライダーにとって船旅の充実感は、
確実にその間も目的地に向かい進み続けている。という事実にある。
特に自分の場合、どこかで立ち止まってしまうことにすごく抵抗感がある。。
よって、窓から流れる波を見て、進んでいる船に乗った事実を確認しただけで、まずはほっとする。
大げさじゃなく、毎日が色々で、今が夢か現実かわからない時がある。。歳か。。
きっと、めいっぱい気は張っているが、気が付けば天国かもしれない遊びをしていることも自覚している。
なので、安心カイテキに気を抜ける船の中では、さもくつろぐしかない。
最上階デッキに出て、ピーカンの地中海、チョコワッサンとカプチーノ。
それが一人でできるおしゃれの限界。。
船内をグルリ、売店でお土産を少々、部屋でルート選定。。
結局は、暇をもてあまし、最後には行くしかなかろうと思っていたカジノへ。。
自分はあまり賭け事は好きじゃない。すぐに飽きてしまう。
ここのカジノは4室一体のスペースで、思いのほか広い。
船のカジノ程度なので、スロット中心でレートが安く、設定も良いのか、結構遊べた。
その後、ビールを飲んで昼寝。。そして、やっぱりカジノに行くしかなかった。
そろそろ限界、、孤独を感じ始める。
普段は感じないが、この船の中には存在している。。船旅は良いものだが、毎日は無理だ。。
ま、それは自分だけじゃない。
そろそろみんな限界。。屋上では音楽が響き、余興タイムが始まっていた。
イタリアの音楽か、スペインのか。。その調子と踊りからするに、なんとなく歌はこうだ。
頭っ!アタマー、肩っ!カター、胸っ!ムネー、、あそこっ! …@%&¥#!!
18:30着予定が、既に19:30。。だいぶ遅れている。。
待ちきれない人が屋上デッキにあふれ、港の向こうに薄っすらとサグラダファミリアが見える。
今日行くつもりだったが無理だな。。ま、それは仕方なし。。。
到着する船、出航する船、向こうのは相当デカイ。
客同志、フォーフォーと威嚇しあっているのはアフリカが近いせいか。。
さて、そんなこんなで、期待も徐々に高まってきたバルセロナへ上陸。
思いのほか交通量が多い。。
でも、港の近くから、街の雰囲気は充分にアリアリだ。
予約してたホテルへの道まで来て、、ワチャ~~っ!歩行者天国。。。
ちょっと街中にしすぎたか。。さすがにそんな情報まで予約サイトじゃわからない。。
でも、すぐ近くに公共の地下駐車場を見付けれて良かった、ホッ。。
地上に上がってみれば、そこはもう観光地のド真ん中。
いきなりガウディが何とかと書いてあり、興味をそそるが、、荷物を抱え、汗ダクにて宿へ。
な~にな~に、ホテルは繁華街にあったのか。それも笑える。
これまでに結構な日本人が泊まっていそうな感じがホテルマンの対応でわかった。
街の土産物屋にはメッシ、メッシ、メッシのユニフォームだらけ。。
そりゃ~サッカーしない自分でも知ってる名前だが。。
ぷらりぷらり。。何かとここは街の気質がわかりやすい。港町だ。
このビールグラス、俺の顔と同じぐらいデカい。。
さて、前回EUで見そこねたフラメンコ、今回はそのリベンジにここまでやってきた。
22:30の予約に行くと、ケンイチローか?待っていたぞとばかりに店内へ。
衝撃だった。。
なんというか、、俺も牛のように生きたい。。そう生きるべきだ。
モウ、俺はやる!俺はそうする!
とにかく、ここをまっすぐ歩く!俺は譲らん、ふさぐなぁ~。
おい店主っ、メッシのユニフォームや! これもこれも貰うで、商売繁盛やな!
ど~も酒が足りんな、一番可愛いワインもってきて~!!
これは君へチップや、がんばりや!
、、と言ったかどうかは、さておき。。
豪気に酔い、そして崩壊気味に、一人で盛り上がった結果、
日本に帰って、メッシじゃないユニフォームを掴まされてたのに気づく。。。。
海外バイク旅のウンチク(その6)
酒、そして食い物。それは旅において、かなり重要なファクターだ。
前回旅から今回までの間、アフリカでシマウマといっしょに走るコース、南米秘境コースなど、色々と検討してみたが、そこには苛酷なロマンはあっても、癒しは考えにくかった。その最たるものが酒と食い物だ。
酒とタバコは、人類始まって以来の嗜好品である。港町バルセロナに上陸すれば、まず男は有り金を持って酒を浴びに行く。そこには女性がいて、喧嘩があって、、そんなイメージで自分はここに来た。
行きつけのバーのマスターに言わせれば、バルセロナと言えば佐野元春。確かに、我ら世代にはそのとおりだ。思い出せない曲”バルセロナの夜”をスマホで検索すれば、トレモロで始まるあ~あの名曲!しかし、それはちょっとここの雰囲気とは違ってた。。
話を酒に戻すが、自分は前回EU旅でボルドーに泊まり、それ以来ワインにハマった。北米旅では、バーボンの醸造所を巡った。
なにより、酒には御当地というものがあり、それを現地で味わうという楽しみも当然ながら、それはバイクツーリングにおける目的地にも成りうるのだ。
そして今回、出発の前日に偶然ある人と話したことから、重要な任務をおび、ある酒を求めてこの先走り出すこととなる。
そして、そのルートが今回の旅で一番うまかった食い物を導き出すこととなった。そんな偶然性、必然性も旅のストーリーにはとても重要なことである。
バイクツーリングは、日々の生活を離れ、自分の知らない世界を走り、さも、のんきな日々のように見えるかもしれないが、それを充実させるためには、結局一生懸命にやるしかなく、つまるところそれは「衣食住」の問題であって、すなわち放浪しつつも生活なのだ。
これまでに書いたウンチク、それは衣(洗濯)・食(酒と食い物)・住(ホテル確保)であり、バイクで走りながら、常にそれをどうするかを考え、自分の行動が決まっていく。それは普段あまり考える必要のない事だから楽しいのかもしれない。
旅とは本質的にそんなものだから。スマホがある、GPSナビがある。で済むわけも無く、やはり地図とコンパスは必携だ。
また、残念ながら、海外にツーリングマップルのようなものは売ってない。あの有名なミシュランの地図でさえ見にくく、ましてや、観光用のガイドブックで道がわかる訳もない。
今回はショップでバイカー用の景色のいいとこ100選みたいな本を見つけたが、ツーリングに持参するには不向きだった。
要は限られた全ての情報を統合して考え、行き先を見出すしかない。とはいえ、EUに関しては高速道路網も充実してるし、街の中心部への標識もあるし、現場対応でなんとかなる部分も多い。
もう歳柄、テント・寝袋持ちでのツーリングはしなくなってしまったが、テント泊となれば衣食住は更に大きな問題だ。
酒と食材の調達、風呂の確保、自炊へのこだわり。。そして何よりも、それを苛酷にして充実感を高める雨の日のキャンプ。。
そんな過去の思い出のせいなのか、、自分は雨の日に家にいると、濡れない優越感というか、安心感を覚える。雨の日にサラサラのシーツの上で寝れる不思議さはキャンパーにしか思いつかないだろう。
自分の家、それは今までの人生で辿り付いた衣食住の結論であり、帰る家があって初めて次の旅が成り立つ。
実は今日も外は雨だ。今頃、誰かはどこかを走り、テントでくすぶっているのだろう。と考えるのが楽しい。